「仕事も子どももあきらめない」ワーキングスタイルを目指す方におすすめなのが、この『働くママに効く心のビタミン』です。
著者は、育児・家事代行サービスでワーキングマザーを総合的に支援する会社「マザーネット」代表取締役の上田理恵子さん。17年間の会社員時代にはじまり、起業してから現在に至るまでのご自身の生きた体験談がたっぷり詰まった、まさに「ワーキングマザーのバイブル」といった内容です。
その中でも、私が涙したのは、上田さんが、起業を決意するくだりです。
「働くママにやさしい会社を起業する」という夢を持ちながらなかなか実行に踏み切れないでいる上田さんに、子どもたちが、自分たちのなけなしの貯金を差し出します。「お母さんはいつもボクに夢をあきらめるなって言うけど、お母さんは夢をあきらめたんか?」。
こんなお子さんの言葉に背中を押され、その場で起業を決意したという上田さんの潔さは、何度読んでも、心を揺さぶられます。
私自身も、「仕事も子どももあきらめない」をモットーに、女性がSOHOで生き生きと働ける会社を実現すべく、起業して2年半になります。起業は、自由で楽しい反面苦労も多く、進むべき道を見失いそうになり、ひとり落ち込んだり、焦燥感に駆られることも多々あります。
でも、3人の子どもたちに簡単に夢をあきらめる母親のうしろ姿を見せたくない、「仕事も子どももあきらめない」という理念に共感して一緒にがんばってくれているスタッフと夢を実現したい…その思いが、今の自分を支えていると再確認しました。
仕事と育児に少し疲れたときに、きっと元気をもらえる1冊です。